食中毒にご注意ください

2012-07-13

食中毒(腸管感染症)とは?

通常の腸管内は、腸内細菌やウイルスが住みついており、健康な成人の場合には、これらがバランスを取りあっているので、なんら支障は起こりません。

しかし、病原体に感染することにより発熱、腹痛、嘔吐、下痢などの腸管の急性期症状が発現し、腸管感染症となります。

飲食により発生した腸管感染症は食中毒と呼びます。
特に初夏から秋に、日本は高温多湿となり、病原体が繁殖しやすく、食中毒の発生件数も増加します。

 

食中毒(腸管感染症)を起こす病原体

夏に起こる腸管感染症に関与する病原体は主に食中毒菌です。

代表的なものは、カンピロバクターやサルモネラ、O157に代表される病原性大腸菌などが挙げられます。

これらの食中毒菌は、発症の仕方によって、以下の3つの型に大きく分けられます。
生体外毒素型・・・・食べ物に菌が取り付いて増殖し、毒素を産生する。
食べ物とともにその毒素が体内に入ることで病原性を発揮する。
(食べ物の中で産生された毒素が腸内で悪さをする。)
黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など。

感染毒素型・・・・・・食べ物と一緒に体内に入り、腸管の内腔の表面に取り付いて増殖し、
毒素を産生することで病原性を発揮する。
(腸の内腔の表面に取り付いた病原体が毒素を産生し、悪さをする。)
腸炎ビブリオ、O157を含む病原性大腸菌など。

感染侵入型・・・・・・食べ物と一緒に体内に入り増殖する。
さらに腸管壁に侵入して組織を壊すことによって病原性を発揮する。
(病原体が腸管壁に入り込み、細胞を壊して悪さをする。)
カンピロバクター、サルモネラなど。冬場に多くみられるノロウイルスもこの型。

 

【主な食中毒菌の種類とその特徴】

Copyright© 2012 加藤医院 All Rights Reserved.